- 退職金の資産運用方法を知りたい
- 安全な投資法を探している
- 退職金の運用方法を相談したい
退職金の運用を検討している方は、このような悩みを抱えていることも多いのではないでしょうか。
「運用の失敗談を耳にして怖い」
「今から投資を始めるのは不安だ」
退職金運用の失敗談を聞いたり、60代からの退職金運用に不安を感じたりする方もいらっしゃいます。
しかし、老後資金の不足が懸念されている今、投資経験がない方も資産運用を検討する必要があります。
本記事では、退職金の資産運用におすすめの方法やメリット・デメリット、失敗しないためのコツを解説します。
退職金の運用に悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
退職金の運用はなぜ必要?4つの理由を解説

退職金はなぜ運用する必要があるのでしょうか。理由は以下の4つです。
- 老後は収入を得る手段が減る
- 平均寿命が長くなっている
- 年金の受給額が実質的に目減りする可能性がある
- インフレの影響を受ける
それぞれ詳しく解説しますので、資産運用を検討する際の参考にしてください。
老後は収入を得る手段が減るから
老後は給与収入が途絶えるため、収入を得る手段が限られ、基本的には貯蓄や退職金を頼りに生活する必要があります。
生活資金として貯蓄を取り崩していくため、現役世代と同じ生活を続けると資金が急激に減少してしまいます。
そのため、支出を見直すのと同時に、資産運用を通じて資産を増やすことで、安心して生活を送ることができます。
平均寿命が長くなっているから
日本人の平均寿命は長期的に延びており、老後に必要な資金も増えています。厚生労働省「令和6(2024)年簡易生命表の概況」によると、平均寿命(0歳の平均余命)の推移は以下のとおりです。
| 西暦 | 男性 | 女性 |
|---|---|---|
| 1955年(昭和30年) | 63.60年 | 67.75年 |
| 2024年(令和6年) | 81.09年 | 87.13年 |
なお、老後資金の見積りでは「定年後に何年生きるか」を考えるため、0歳の平均余命(平均寿命)ではなく、60歳時点の平均余命(60歳から先の平均的な生存年数)を見るのが実態に近い考え方です。
同じ厚生労働省「令和6(2024)年簡易生命表の概況」によると、60歳の平均余命は男性23.63年、女性28.92年です。つまり、定年退職を60歳と仮定すると、平均的には男性で約24年、女性で約29年もの生活資金が必要になります。
これを見ると、退職後の人生は非常に長く、退職金の資産運用が必要であることがおわかりいただけるのではないでしょうか。
年金の受給額が実質的に目減りする可能性があるから
年金の受給額が実質的に目減りする可能性があることも、退職金の資産運用が必要な理由のひとつです。
厚生労働省 年金局「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、厚生年金保険(第1号)の老齢年金の受給権者平均年金月額(年度末現在、基礎年金月額を含む)の推移は以下のとおりです。
| 年度末 | 平均年金月額 |
|---|---|
| 2020年度末(令和2年度末) | 144,366円 |
| 2021年度末(令和3年度末) | 143,965円 |
| 2022年度末(令和4年度末) | 143,973円 |
| 2023年度末(令和5年度末) | 146,429円 |
| 2024年度末(令和6年度末) | 150,289円 |
表を見ると、名目上の年金額は近年やや上昇しています。しかし、年金額の改定は物価や賃金の動向に基づいて毎年度行われており、物価上昇率に追いつかない場合は実質的な購買力が目減りしてしまいます。
たとえば、厚生労働省「令和8年度の年金額改定についてお知らせします」(2026年1月23日公表)によると、令和8年度(2026年度)の年金額改定率は、国民年金(基礎年金)が+1.9%、厚生年金(報酬比例部分)が+2.0%です。これは、参考指標として示されている物価変動率+3.2%よりも低い名目手取り賃金変動率+2.1%を用い、さらにマクロ経済スライド調整率▲0.2%(基礎年金)等の調整を行った結果と説明されています。
同発表の「年金額の例」では、老齢基礎年金の満額(1人分)は月額70,608円、標準的な厚生年金(夫婦2人分の老齢基礎年金を含む)は月額237,279円とされています。※「標準的な厚生年金」は、男性が平均標準報酬(賞与含む月額換算)45.5万円で40年就業した場合の給付水準です。
このように、年金は名目では増減し得る一方で、物価上昇局面では改定が追いつかず実質的な購買力が目減りする可能性もあります。そのため、公的年金だけに依存しない資金計画として、退職金の一部を運用に回すことを検討しましょう。
インフレの影響を受けるから
物価上昇(インフレ)の影響が実生活にも出ている点も、資産運用が必要な理由です。たとえばインフレの影響には以下があります。
- 物価が上昇して生活費が上がる
- 預貯金の数字は変わらなくても、同じ金額で買えるものが減る
たとえば、1杯100円だったコーヒーが120円に値上がりすれば、同じ金額では買えなくなってしまいます。預貯金の数字自体は減っていないため実感がわきにくいですが、お金の価値は確実に目減りしているのです。
実際に、総務省統計局「消費者物価指数(全国)2025年平均」によると、2025年平均の全国消費者物価指数(総合、生鮮食品を含む、2020年=100)は111.9で、前年から+3.2%上昇しています。
一方、日本銀行の統計(預金種類別店頭表示金利の平均、月次)では、2026年2月時点の金利は、普通預金が年0.239%、1年定期預金(1,000万円以上)が年0.336%にとどまっています。
つまり、現金や預金に置いたままでは、金利が付いても物価上昇率を大きく下回り、実質的な購買力が目減りしやすい状況です。預金だけでなく、投資信託や債券など資産運用を行い、少しでも資産の価値を守っていくことが大切です。
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退職金運用におすすめの投資先6つを比較

退職金の資産運用方法として、おすすめの6種類をリスクの低い順にご紹介します。
- 退職金定期預金
- 貯蓄型保険
- 投資信託
- 債券運用(外国債券)
- 株式投資
- 不動産投資
それぞれ特徴を確認し、ご自身に合った資産運用を見つけてください。
退職金定期預金
退職金定期預金は、金融機関が退職金を受け取った方に限定して提供しているサービスです。元本が保証されていて、通常の定期預金より金利が高いのが特徴で、「投資」というよりも「資産を守りつつ一時的に置いておく場所」として活用するのに適しています。
下表でメリットとデメリットを確認しましょう。
| メリット | デメリット |
|---|---|
| 元本が保証されている 普通預金と比べ金利が高い 普段利用している銀行を使える | 高金利の期間が短い 金融市場に左右される 金融機関によっては投資信託など他の金融商品とあわせて利用する必要がある |
退職金定期預金は普段利用している銀行で始められ、リスクも低いので、安心して利用できます。
ただし、高金利の期間が短く、期間が終了した後は通常の定期預金になるので注意が必要です。運用先を決めるまでの「一時的な資金の置き場所」として活用するのがおすすめです。
なお、退職金運用におすすめの銀行定期預金を紹介した記事もありますので、あわせてご覧ください。
貯蓄型保険
貯蓄型保険は、生命保険と貯蓄の要素を組み合わせた保険商品です。貯蓄型保険のメリットとデメリットは以下のとおりです。
| メリット | デメリット |
|---|---|
| 保障と解約返戻金の両方に期待できる 相続対策としても活用可能 | 利回りが低い 保険料が掛け捨て保険と比較して高くなりやすい 外貨建て保険は為替リスクがある |
貯蓄型保険は、万が一のときの家族の保障とあわせて、解約返戻金にも期待できます。
退職金で活用する場合は、資産を大きく増やすというより、いかに家族に資産を残すかが目的になる商品です。
投資信託
投資信託は、複数の投資家から資金を集め、専門のファンドマネージャーが運用し、株式・債券・不動産などの異なる資産クラスに分散投資する商品です。
簡単にいえば、「金融商品の詰め合わせセット」とイメージするとわかりやすいでしょう。投資信託のメリットとデメリットを下表で確認しましょう。
| メリット | デメリット |
|---|---|
| 投資先を分散できる 投資初心者でもはじめやすい NISAやiDeCoで税金が優遇される | 保有期間に手数料が発生する 元本割れのリスクがある 種類が多く選択肢に迷う |
投資信託は、投資のプロに運用を任せられるので、投資初心者でも購入しやすい金融商品です。加えてNISAやiDeCoを活用すれば、税制面も優遇されます。
一方で、元本割れのリスクがあり、種類も多いので、はじめる際はしっかり情報を確認しましょう。
債券運用(外国債券)
外国債券は、取引が外貨で行われる債券です。債券の発行元や発行市場が外国であるのが特徴です。
外国債券を運用する際のメリットとデメリットは以下のとおりです。
| メリット | デメリット |
|---|---|
| 利回りが高い 外貨でインフレ対策になる 分散投資ができる | 為替リスク 各国の信用リスク 金利の変動リスク 国や債券の種類によっては換金に時間がかかるものもある |
外国債券の運用は、国内債券の運用と比較すると利回りが高く、外貨での取引になるので分散投資ができるメリットもあります。
一方で、各国の情報や金利の動向をチェックする必要があるので、運用するにはある程度の知識が必要な投資方法です。
株式投資
株式投資は、企業の株式を購入し、さまざまな恩恵を得られる投資手法です。たとえば以下のようなリターンが期待できます。
- 配当金
- 株主優待
- 売却益
株を売買して売却益を得るだけでなく、保有し続けて配当金や株主優待を受けられるので、ご自身の目的にあった企業を調べるとよいでしょう。
株式投資のメリットとデメリットは以下のとおりです。
| メリット | デメリット |
|---|---|
| 配当金を得られる 株主優待を楽しめる 株価が上がれば値上がり益に期待できる | 元本割れのリスクがある 配当金以上に含み損を抱える可能性あり 企業が倒産し、株式に価値がなくなることもある 企業分析など投資知識が必要 |
株式投資は売買で資産を増やすため、知識と経験が必要です。退職金で運用するのであれば、配当や株主優待を調べて無理のない範囲での運用を検討しましょう。
不動産投資
不動産投資は、アパートやワンルームマンションを購入して家賃収入を得る投資手法です。購入した不動産を売却し、売却益を得ることでも資産を増やせます。
不動産投資のメリットとデメリットは次のとおりです。
| メリット | デメリット |
|---|---|
| 大きく収益をだせる可能性がある 売却での収益を得ることもできる | 金融機関の融資が必要になる可能性が高い リスクが大きい 退職金運用としては非常にハイリスクであり、初心者には推奨できない |
不動産投資はうまく運用すれば大きく収益をあげられますが、一方でリスクも非常に高い投資手法です。
退職金だけでは投資資金が足りず、金融機関から借入が必要になる場合もあります。退職金運用として不動産投資をゼロから始めるのは非常にハイリスクですので、投資経験のない方には推奨できません。検討する際は必ず専門家に相談してください。
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退職金運用におすすめのポートフォリオ

ここでは、退職金運用におすすめのポートフォリオをご紹介します。退職金の金額は企業規模や勤続年数などで大きく異なるため、いくつかの金額パターンに分けて解説しますので、ぜひ参考にしてください。
退職金1,000万円・安全重視
退職金1,000万円のケースでは、安全性を重視した運用が基本になります。
預貯金が十分にあり、退職金すべてを運用に回せるケースでおすすめのポートフォリオは以下のとおりです。
| 金融商品 | 金額 |
|---|---|
| 投資信託 | 360万円 |
| 退職金定期預金 | 640万円 |
なお、360万円を一度に全額投資するのは、相場の下落時に大きな損失を抱えるリスクがあります。たとえば毎月10万円ずつ3年かけて投資するなど、時期をずらして購入する(時間分散)ことを強くおすすめします。
投資信託には、指数に連動するインデックスファンドと、指数以上のリターンを目指すアクティブファンドがあります。
S&P500のような代表的な指数に連動するインデックスファンドであれば、歴史的に見るとアクティブファンドよりもリターンが良い傾向にあります。
そのため、退職金を運用するならインデックスファンドがおすすめです。
そして、NISAを活用していないなら、まずはNISA口座で投資信託を購入しましょう。
NISA(少額投資非課税制度)は、運用益にかかる税金を節税できる制度です。通常、投資で得た利益には約20%(20.315%)の税金がかかりますが、NISA口座で運用すればこの税金が一切かからず、利益をそのまま受け取ることができます。(出典:国税庁 タックスアンサー No.1331)
金融庁「令和8(2026)年度 税制改正要望について」によると、NISA(18歳以上が対象)の年間投資枠は、つみたて投資枠120万円と成長投資枠240万円の合計で最大360万円/年です。非課税保有限度額(総枠)は1,800万円で、このうち成長投資枠で利用できるのは1,200万円まで(内数)となっています。非課税保有期間は無期限です。
そのため、税金をカットしながら効率的に資産形成を進められます。なお、退職金運用におすすめの投資信託は以下のとおりです。
- eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
- eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
- 楽天・全米株式インデックス・ファンド
- SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンド
これらの投資信託は代表的な指数に連動しているうえに、投資信託における手数料である信託報酬率が低いのが特徴です。
また、残りの退職金は堅実な退職金定期預金で管理するとよいでしょう。
退職金定期預金は、一定期間に限り預金金利が優遇され、元本を守りながら資産を管理できます。
確実に元本が守られる退職金定期預金を組み合わせることで、精神的な負担を抑えながら資産運用に取り組めるでしょう。
なお、退職金をすべて資産運用に充てない場合は、このポートフォリオの配分を参考にしながら、ご自身に合ったポートフォリオを作成してみてください。
退職金2,000万円・バランス重視
ここでは例として退職金2,000万円を想定します。2,000万円あれば1,000万円よりも運用元本に余裕が出るため、比較的リスクを取りやすくなります。
このケースでおすすめのポートフォリオは以下のとおりです。
| 金融商品 | 金額 |
|---|---|
| 投資信託 | 1,000万円 |
| 退職金定期預金 | 700万円 |
| 債券 | 300万円 |
このケースでも投資信託は、NISAの非課税枠から優先的に購入しましょう。
NISAの年間投資枠は最大360万円(つみたて投資枠120万円+成長投資枠240万円)ですので、1,000万円を運用に回す場合は3年程度かけて少しずつ投資していく形になります。このように時間を分散して投資することで、高値掴みのリスクを抑えることができます。
なお、元本1,000万円を年率4%で運用できたと仮定すると、20年後には約2,200万円まで増加する計算です。※これは年率4%で20年間複利運用できたと仮定した試算です。実際の利回りは変動し、元本割れの可能性があります。また、NISA口座外であれば税金や信託報酬等のコストが発生し得ます。
残りは、バランスを取って安全性の高い資産を選択しています。債券は投資信託や株式とは反対の値動きをするケースが多いため、相場の下落時にはリスクヘッジとなるでしょう。
退職金3,000万円・リターン重視
退職金3,000万円を運用する場合、NISAの非課税保有限度額である1,800万円(うち成長投資枠1,200万円まで)を最大限活用して運用に回し、残りは退職金定期預金や債券に充てるとよいでしょう。
また、配当金を受け取りたい方は、NISAの成長投資枠で高配当株を購入するのも選択肢です。具体的なポートフォリオは以下のようになります。
| 金融商品 | 金額 |
|---|---|
| 投資信託 | 1,200万円 |
| 高配当株 | 600万円 |
| 退職金定期預金 | 800万円 |
| 債券 | 400万円 |
NISAの年間投資枠は最大360万円ですので、1,800万円を5年かけて運用していく形になります。こちらも一括投資ではなく、時間をかけて分散して投資することが大切です。
投資信託はeMAXIS Slim 米国株式(S&P500)やeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)のようなインデックスファンドを購入しましょう。
そして高配当株は、以下のような今後も稼ぎ続ける力のある日本やアメリカの代表的な企業をポートフォリオに加えるのがおすすめです。
※下記はあくまで代表的な企業の例であり、個別銘柄の購入を推奨するものではありません。個別株投資は投資信託よりも値動きのリスクが大きいため、ご自身の判断で慎重に検討してください。
| 日本株 | 東京海上ホールディングス 三菱UFJフィナンシャル・グループ 三井住友フィナンシャルグループ 大和ハウス 積水ハウス 日本たばこ産業(JT) 日本電信電話(NTT) KDDI オリックス 三菱商事 伊藤忠商事 花王 |
|---|---|
| 海外株 | アップル マイクロソフト インテル マクドナルド コカ・コーラ プロクター&ギャンブル ウォルマート ジョンソン・エンド・ジョンソン アムジェン サザン ベライゾン・コミュニケーションズ |
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退職金運用によくある失敗談

退職金は老後に必要になる重要な資金です。資産運用を考えるうえで、失敗例もしっかり確認しておきましょう。
- 退職金のほとんどを投資してしまう
- 知識なしにハイリスク・ハイリターンな投資をしてしまう
- 他人に投資を丸投げしてしまう
- 貯金をしたままにしてしまう
上記4つの失敗例をそれぞれ解説します。
退職金の失敗例については、以下の記事でも詳しく解説しています。

退職金のほとんどを投資してしまう
失敗談のひとつ目は、退職金のほとんどを投資に回してしまうケースです。
退職金は、これまでに手にしたことのない金額がまとまって手元に入ります。そのため「大きな元手で一気に資産を増やそう」というギャンブル的な考え方になってしまう方もいます。
金融商品は日々価格が変動するため、まとまったお金を一度に投資すると、市場環境によっては大きく資産を減らしてしまう可能性があります。
退職金で資産運用する際は、生活に必要な資金をしっかり確保したうえで、無理のない範囲ではじめましょう。
知識なしにハイリスク・ハイリターンな投資をしてしまう
失敗談のふたつ目は、知識と経験がないまま、ハイリスク・ハイリターンの投資をしてしまうことです。
ハイリスク・ハイリターンの投資はうまくいけば資産を大きく増やせる魅力がありますが、退職金の資産運用には適していません。
たとえば、FXや暗号資産(仮想通貨)、株式の信用取引などが該当します。
価格の変動が激しく、保有資産を担保にレバレッジをかけることもできるので、知識が少ない状態で運用すると資産が大きく減少する恐れがあります。
なお、弊社が退職金運用を行っている投資家に行ったアンケートでも、「ハイリスクの資産クラスだけでポートフォリオを構成して大きな損害を出した」「勉強不足の状態でFXを始めて大失敗した」という回答が多く見られました。
これらの失敗は、実際に多くの投資家が経験しており、事前の対策が不可欠です。
他人に投資を丸投げしてしまう
三つ目の失敗例は、他人任せで資産運用をしてしまうことです。資産運用をはじめようと思っても、知識や経験がないためによくわからない投資話に乗ってしまうケースがあります。
たとえば、以下のような経緯で、中身を十分に理解しないまま投資をしてしまうケースが後を絶ちません。
- 金融機関の窓口で勧められた
- 知人に聞いた
- インターネット上でおすすめだった
- セミナーに参加してよさそうだと思った
このように、自分で調べずに他人にいわれたとおりに投資をして失敗する例は少なくありません。
投資の内容は自分でしっかり調べ、もし理解できない金融商品であれば、投資しないようにしましょう。
貯金をしたままにしてしまう
四つ目の失敗例は、退職金を貯金したままにしてしまうことです。
預貯金は元本が保証されているため安心できますが、デメリットもあります。
- インフレに対応できず、資産が目減りする
- 銀行預金の金利が低い
資産運用にはリスクもありますが、預貯金と比較すると資産を増やせる可能性があります。退職金の資産運用方法がわからない場合は、専門家に相談するのがおすすめです。
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退職金運用に失敗しないためのコツ

退職金の資産運用に失敗しないコツを確認しましょう。
- 退職金の用途を考えておく
- 退職前に投資に慣れておく
- 長期投資
- 分散投資
- 出口戦略を考える
それぞれ解説しますので、退職金の資産運用を検討中の方は参考にしてください。
退職金の用途を考えておく
退職金を受け取る前に、あらかじめ用途を考えておきましょう。たとえば、以下のような計画を立てておくとよいです。
- 退職後の生活資金
- 将来必要になるであろう資金
- すぐに利用する予定がない資金
1と2に使う金額を確保できていれば、3を資産運用に回せます。もし1と2にいくら必要か把握できていなければ、資産運用に退職金を回す前に、まずは今後の予定を整理することをおすすめします。
退職前に投資に慣れておく
資産運用の種類は豊富なので、退職前に投資に慣れておくことも大切です。
退職金をもらう前から、少額でさまざまな投資方法を試していれば、リスクを限定しつつ資産運用の知識を増やせます。
資産運用の知識があれば、退職金の運用に対してアドバイスを受けた際も理解しやすくなるでしょう。
長期投資
退職金の運用は、長期投資が基本です。短期で大きなリターンを求めると、価格変動の影響を大きく受けるため、リスクが高くなります。
短期売買で成果を出すのは専門家でも難しいため、長期で運用できる方法を選択するのがおすすめです。
分散投資
分散投資は、株式投資や債券、投資信託など異なる資産クラスに分散して資金を回す方法です。退職金を運用する際は分散投資を意識するとリスクを下げられます。
たとえば、退職金をすべて株式に回してしまったとします。株式市場が暴落した場合は、資産全体が大きく減少してしまいます。
しかし、一部を債券に回したり、退職金定期預金に置いたりすれば、このリスクを下げられます。
また、「資産の分散」(株と債券など異なる種類に分ける)だけでなく、「時間の分散」(一括で買わず、時期を分けて少しずつ買う)も非常に重要です。時間を分散して投資することで、高値掴みのリスクを軽減できます。
退職金はいかにリスクを下げて運用するかが重要ですので、分散投資という考え方はぜひ覚えておいてください。
出口戦略を考える
退職金を運用するときに考えておきたいのが出口戦略です。出口戦略とは、運用した資産をいつ・どのように現金化するか考えることです。
たとえば以下のようなことを考えておくとよいでしょう。
- 一括で現金化する
- 定期的に少しずつ現金化する
- 損失を抱えている場合はどうするか
資産運用の目的を明確にしておくと、出口戦略も立てやすくなります。
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今回は退職金を資産運用する理由やおすすめの資産運用方法について解説しました。
近年は平均寿命が延び、年金の実質的な目減りが懸念され、物価は上昇しているという時代背景があり、老後資金の不足が心配されています。そのため、退職金の運用方法をしっかり考えることが大切です。
退職金をどう資産運用したらよいかわからず、悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
退職金の資産運用に悩んでいる方は、ぜひ一度プロに相談することをおすすめします。
プロから具体的なアドバイスを受けることで、資産運用方法が明確になるでしょう。
特におすすめしたいのが「IFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)」です。
IFAは一般に、金融商品取引法に基づき内閣総理大臣の登録を受けた「金融商品仲介業者」を指します。金融機関と提携して活動していますが、直接雇用ではなくノルマや決まった商品がないため、客観的な目線で資産運用のアドバイスができます。
ただし、取扱商品や報酬体系、提案の範囲は、所属金融商品取引業者等との委託関係や各社の方針によって異なります。契約形態や手数料、説明資料を確認したうえで相談すると安心です。
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出典一覧
- 厚生労働省「令和6(2024)年簡易生命表の概況」(平均寿命・60歳平均余命)
- 厚生労働省 年金局「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」(受給権者平均年金月額)
- 厚生労働省「令和8年度の年金額改定についてお知らせします」(令和8年度年金額改定率・年金額の例)
- 総務省統計局「消費者物価指数(全国)2025年平均」(全国CPI)
- 日本銀行「預金種類別店頭表示金利の平均(月次)」(普通預金・定期預金金利)
- 金融庁「令和8(2026)年度 税制改正要望について」(NISA制度概要)
- 国税庁 タックスアンサー No.1331(上場株式等の配当等に係る申告分離課税の税率)
- e-Gov法令検索「金融商品取引法」(金融商品仲介業者の定義)

