- 退職金を銀行で運用するなら、どのプランを比較すべきか知りたい
- 退職金専用定期預金の最新金利や条件を知りたい
- 高金利プランの注意点や、銀行以外の相談先も確認したい
退職金を受け取った後、「まずは銀行の定期預金に置いておきたい」「少しでも高い金利で預けたい」と考える方は多い。
ただし、退職金向けの高金利プランは、見た目の年率だけで判断すると誤解しやすい。特に年8%、年12%、年13%といった高金利は、退職金全体に長期間適用される利回りではなく、円定期預金部分に当初3カ月程度だけ適用される優遇金利であるケースが多い。
さらに、高金利プランの多くは、投資信託・ファンドラップ・外貨預金などとの同時申込が条件になっている。円定期預金の利息だけでなく、セットで申し込む金融商品の価格変動リスクや手数料もあわせて確認することが重要だ。
本記事では、2026年5月14日時点で公式情報を確認できた主要銀行・信託銀行・首都圏の代表的な地方銀行を中心に、退職金向けの円定期預金優遇金利を比較する。金利・条件は変更される可能性があるため、実際に申し込む前には必ず各金融機関の公式ページ・店頭・商品説明書で最新情報を確認してほしい。
退職金運用で比較したい銀行優遇金利ランキング【2026年5月確認】
まず、退職金向けプランを比較する際の前提を整理しておきたい。
- ランキングは円定期預金部分に適用される税引前・年率で比較している
- 高金利は多くの場合、当初3カ月など初回満期までの適用に限られる
- セット型では、退職金全額を高金利の定期預金に入れられるとは限らない
- 投資信託・ファンドラップ・外貨預金は元本保証ではなく、預金保険制度の対象外である
- 利息には原則20.315%の源泉分離課税がかかる
日本銀行「預金種類別店頭表示金利の平均年利率等(月次)」によると、2026年4月時点の平均年利率は、普通預金が年0.254%、定期預金(預入金額1千万円以上・1年)が年0.378%となっている。
また、総務省統計局の消費者物価指数(全国・2026年3月分)では、総合指数が前年同月比1.5%上昇、生鮮食品を除く総合指数が前年同月比1.8%上昇、生鮮食品及びエネルギーを除く総合指数が前年同月比2.4%上昇している。預金金利が上昇してきたとはいえ、物価上昇も踏まえて資金の置き場所を考える必要がある。
以下では、まず「投資信託・ファンドラップ・外貨預金などとのセット型」、次に「定期預金単独または比較的シンプルに使いやすいプラン」に分けて比較する。
セット型の高金利ランキング|年13%でも投資商品条件に注意
セット型は、円定期預金の金利だけを見ると非常に魅力的だが、同時に申し込む投資商品や外貨商品にリスクがある。金利の高さだけでなく、対象商品の内容・購入時手数料・信託報酬・為替手数料・元本割れリスクを確認したうえで判断したい。
| 順位 | 金融機関・プラン | 円定期部分の金利 税引前・年率 | 預入期間 | 主な条件 | 注意点 |
|---|---|---|---|---|---|
| 同率1位 | 横浜銀行 退職金専用特別金利定期預金プラン 資産運用コース | 最大 年13.0% 通常 年12.0% | 3カ月 | 投資信託・ファンドラップ等を合算240万円以上同日に申込。投信積立新規特典で+年1.0% | 円定期は対象取引と同額まで。対象地域・対象店舗に注意 |
| 同率1位 | 三菱UFJ銀行 ウェルカム・セレクション 退職金・相続資金プラン | 最大 年13.0% | 3カ月 | 投資信託1,000万円相当額以上。NISA利用特典+預け替え特典を満たすと最大金利 | エクセレント倶楽部会員向け。対象外ファンドや特典条件あり |
| 3位 | 三井住友信託銀行 投資運用コース 運用50タイプ | 年12.00% | 3カ月 | 対象商品が申込総額の50%以上、スーパー定期が50%以下 | 投資信託・ファンドラップ等の価格変動リスクあり |
| 4位 | りそな銀行 退職金コース | 年8.0% | 3カ月 | 投資信託・りそなファンドラップ50%以上+円定期50%以下、総額1,000万円以上 | 退職金受取日から1年以内。店頭限定 |
| 5位 | SMBC信託銀行プレスティア 退職金運用プラン 投資信託コース | 年7.0% | 3カ月 | 投資信託500万円相当額以上を同時購入。円定期は投信購入額と同額まで | 投資信託の元本割れリスク・手数料あり |
| 6位 | 三井住友銀行 資産づくりセット | 最大 年4.7% | 3カ月 | 退職金・相続資金・新規資金等で、対象運用商品と円定期を組み合わせる | 退職金専用の定期預金単独プランではない |
| 7位 | 三井住友信託銀行 投資運用コース 運用20タイプ | 年4.00% | 3カ月 | 対象商品が申込総額の20%以上、スーパー定期が80%以下 | 運用50タイプより定期預金に回せる割合が大きいが、投資商品条件あり |
税引後年率の目安は、税引前金利に「0.79685」を掛けると計算できる。たとえば年13.0%は税引後約10.359%、年12.0%は税引後約9.562%、年8.0%は税引後約6.374%、年4.7%は税引後約3.745%となる。
定期預金単独・条件付きで使いやすいプランランキング
「投資信託やファンドラップとセットにしたくない」「まずは退職金を安全性の高い円定期預金に置きたい」という方は、以下のプランを優先して比較したい。
| 順位 | 金融機関・プラン | 区分 | 円定期部分の金利 税引前・年率 | 預入期間 | 主な条件 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1位 | りそな銀行 退職金・相続資金 定期預金コース | 定期単独 | 年2.5% | 3カ月 | 1,000万円以上1億円以下。りそなグループアプリ利用者限定。退職金受取後3年以内等 |
| 同率2位 | 三井住友信託銀行 定期預金コース | 定期単独 | 年2.20% | 3カ月 | 退職者は1契約500万円以上、退職予定者は1契約100万円以上。新たな資金が対象 |
| 同率2位 | 三菱UFJ銀行 退職金円定期金利優遇プラン | 定期単独 | 年2.2% | 3カ月 | エクセレント倶楽部会員限定。1,000万円以上5,000万円以下。申込日から3年以内に受け取った退職金等 |
| 同率2位 | みずほ銀行 退職金特別金利円定期預金 | 条件付き | 最大 年2.2% 通常 年2.0% | 3カ月 | 直近3年以内に退職金を受け取った方。直近3カ月以内にみずほ銀行に入金した退職金が対象。積立投資信託契約で+0.2% |
| 5位 | 横浜銀行 定期預金コース | 定期単独 | 年2.0% | 3カ月 | 240万円以上、退職金の受取金額まで。退職金受取後2年以内等 |
| 6位 | きらぼし銀行 セカンドライフ応援団 | 定期単独 | 年1.3% | 6カ月 | 退職金受取後3年以内、300万円以上1億円以内、普通預金口座保有・アンケート回答等 |
定期預金単独で使いやすいプランだけを見ると、2026年5月確認時点では、りそな銀行の「退職金・相続資金 定期預金コース」年2.5%、三井住友信託銀行の定期預金コース年2.20%、三菱UFJ銀行の退職金円定期金利優遇プラン年2.2%、みずほ銀行の最大年2.2%が有力候補となる。
年13%や年12%といった表示は、あくまで円定期預金部分の税引前・年率である。実際の利息は「元本×年率×預入日数÷365日」で日割計算され、さらに20.315%の税金が差し引かれる。
また、セット型では投資信託やファンドラップの購入時手数料・信託報酬・値下がりリスクが発生する。たとえば、投資信託500万円に最大3.3%の購入時手数料がかかる場合、手数料は16万5,000円となる。円定期500万円を年8.0%で90日預けた場合の税引前利息は約9万8,630円であり、投資商品側の費用が定期預金利息を上回る可能性がある。
主要銀行プランの詳細
横浜銀行|最大年13.0%の退職金専用特別金利定期預金プラン
横浜銀行の「退職金専用特別金利定期預金プラン」は、2026年4月1日から2026年6月30日までの取扱期間で案内されている退職金向けプランだ。公式ページでは、資産運用コースの円定期預金3カ月ものが通常年12.0%、投信積立新規特典を満たすと最大年13.0%とされている。
資産運用コースは、投資信託・ファンドラップを合算で240万円以上、同日に申し込んだ後、1カ月以内に円定期預金を預け入れる場合に利用できる。円定期預金の預入上限は、対象取引と同額まで、かつ退職金の受取金額までとなる。
| コース | 金利 | 預入期間 | 主な条件 |
|---|---|---|---|
| 資産運用コース | 年12.0% 最大年13.0% | 3カ月 | 投資信託・ファンドラップを合算240万円以上同日申込。投信積立新規特典で+年1.0% |
| 定期預金コース | 年2.0% | 3カ月 | 退職金として受け取った資金で作成。240万円以上、退職金の受取金額まで |
ただし、横浜銀行本支店の近隣に住んでいる方、または勤務先がある個人が対象であり、名古屋支店・大阪支店など一部店舗では原則取り扱いがない。首都圏、特に神奈川周辺の方にとっては有力な候補だが、全国どこでも利用しやすいプランではない点に注意しよう。
三菱UFJ銀行|ウェルカム・セレクションは最大年13.0%
三菱UFJ銀行の「ウェルカム・セレクション」は、投資信託と円定期預金を組み合わせる窓口限定のセットプランだ。退職金・相続資金プランでは、NISA利用特典と預け替え特典を満たすことで、円定期預金3カ月ものの金利が最大年13.0%となる。
退職金・相続資金プランを利用するには、投資信託1,000万円相当額以上の購入が条件となる。円定期預金の預入金額は、投資信託の購入金額以下とされているため、退職金全額を最大年13.0%の定期預金に入れられるわけではない。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象者 | 三菱UFJ銀行エクセレント倶楽部会員の個人 |
| 退職金・相続資金プラン | 投資信託1,000万円相当額以上 |
| 円定期預金 | スーパー定期または大口定期、3カ月、自動継続 |
| 最大金利 | 年13.0%(NISA利用特典+預け替え特典適用時) |
| 主な注意点 | 対象外ファンドあり。購入時手数料が無料のファンド等は対象外。満期後は継続時点の店頭表示金利 |
三菱UFJ銀行には、投資信託とのセット型である「ウェルカム・セレクション」と、定期預金単独型の「退職金円定期金利優遇プラン」がある。両者は別プランであり、満期資金の使い回しには制限があるため、併用を検討する場合は店頭で条件を確認したい。
三菱UFJ銀行|退職金円定期金利優遇プランは年2.2%
三菱UFJ銀行の「退職金円定期金利優遇プラン」は、エクセレント倶楽部会員向けの定期預金単独型プランだ。2026年4月1日から2026年9月30日までの実施期間で、自由金利型定期預金(大口定期)3カ月ものに年2.2%の優遇金利が適用される。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 金利 | 年2.2%(税引後 年1.753%目安) |
| 預入期間 | 3カ月 |
| 申込金額 | 1,000万円以上5,000万円以下 |
| 対象者 | 三菱UFJ銀行エクセレント倶楽部会員で、申込日から3年以内に退職金を受け取った方 |
| 申込方法 | 窓口のみ。インターネットバンキングは対象外 |
投資信託などとの同時申込が不要な点は魅力だが、エクセレント倶楽部会員であること、1,000万円以上の預入が必要であることなど、利用条件はやや限定的だ。
三井住友信託銀行|投資運用コースは年12.00%・年4.00%
三井住友信託銀行の退職金特別プラン・ご退職予定者向け特別プランには、「投資運用コース」と「定期預金コース」がある。2026年4月1日から2026年9月30日までの金利適用期間では、投資運用コースの運用50タイプが年12.00%、運用20タイプが年4.00%、定期預金コースが年2.20%となっている。
投資運用コースは、対象商品とスーパー定期を同時に申し込むことで、スーパー定期3カ月ものに特別金利が適用される仕組みだ。
| タイプ | 円定期部分の金利 | 主な条件 | 円定期の割合 |
|---|---|---|---|
| 運用50タイプ | 年12.00% 税引後 年9.562%目安 | 対象商品が申込総額の50%以上 | 申込総額の50%以下 |
| 運用20タイプ | 年4.00% 税引後 年3.187%目安 | 対象商品が申込総額の20%以上 | 申込総額の80%以下 |
運用50タイプは金利が高い一方、申込総額の半分以上を投資信託や三井住友信託ファンドラップなどの対象商品に回す必要がある。運用20タイプは金利が年4.00%に下がるが、円定期預金に回せる割合が大きく、リスク商品への配分を抑えたい人に向いている。
なお、投資信託やファンドラップは元本保証ではなく、価額変動により元本割れが生じるおそれがある。三井住友信託銀行の公式情報でも、投資信託やファンドラップには費用がかかり、元本割れリスクがある旨が明記されている。
三井住友信託銀行|定期預金コースは年2.20%
三井住友信託銀行の定期預金コースは、対象商品とのセットではなく、スーパー定期3カ月ものに年2.20%の特別金利が適用されるプランだ。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 金利 | 年2.20%(税引後 年1.753%目安) |
| 預入期間 | 3カ月 |
| 資金原資 | 新たな資金 |
| 申込金額 | 退職者:1契約500万円以上/退職予定者:1契約100万円以上 |
| 満期後 | 自動継続後は継続時点の店頭表示金利 |
定期預金だけで退職金を一時保管したい人にとっては、比較しやすいプランだ。ただし、特別金利は当初3カ月のみであり、満期後は店頭表示金利に戻る点を忘れないようにしよう。
りそな銀行|退職金コースは年8.0%
りそな銀行の「退職金コース(りそなの資金運用プラン)」は、退職金を受け取った方を対象にした店頭限定のプランだ。投資信託またはりそなファンドラップと円定期預金を同時に申し込むことで、円定期預金3カ月ものに特別金利が適用される。
| 利用総額 | 円定期部分の金利 | 主な条件 |
|---|---|---|
| 500万円以上1,000万円未満 | 年4.0% 税引後 年3.187%目安 | 投資信託・りそなファンドラップ50%以上+円定期50%以下 |
| 1,000万円以上 | 年8.0% 税引後 年6.374%目安 | 投資信託・りそなファンドラップ50%以上+円定期50%以下 |
年8.0%が適用されるのは、総額1,000万円以上で申し込み、投資商品を50%以上、円定期預金を50%以下とする場合だ。たとえば、総額1,000万円なら、円定期預金は最大500万円が目安となる。
りそな銀行の公式情報では、投資信託の申込手数料は商品により最大3.3%(税込)、運用管理費用(信託報酬)は最大年2.420%(税込)などとされている。定期預金利息だけで判断せず、投資商品側の費用とリスクを確認したい。
りそな銀行|退職金・相続資金 定期預金コースは年2.5%
りそな銀行では、「りそなの資金運用プラン 退職金・相続資金 定期預金コース」が案内されている。投資信託やファンドラップとのセットではなく、円定期預金3カ月ものに年2.5%の特別金利が適用される点が特徴だ。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 金利 | 年2.5%(税引後 年1.992%目安) |
| 預入期間 | 3カ月 |
| 申込額 | 1,000万円以上1億円以下 |
| 対象者 | りそなグループアプリをセットアップしている方、過去にりそなの資金運用プランを利用したことがない方、退職金受取後3年以内等 |
| 申込方法 | 店頭限定 |
定期預金単独型としては金利水準が高い一方、りそなグループアプリ利用者限定、過去に同プランを利用していない方限定などの条件がある。該当する人は、定期預金単独型の候補として優先的に比較したい。
SMBC信託銀行プレスティア|退職金運用プランは投資信託コース年7.0%
SMBC信託銀行プレスティアの「退職金運用プラン」では、外貨積立コース、外貨定期預金コース、投資信託コースの3つが用意されている。円定期預金3カ月ものの特別金利は、外貨積立コースが年0.5%、外貨定期預金コースが年2.5%、投資信託コースが年7.0%だ。
| コース | 円定期部分の金利 | 主な条件 |
|---|---|---|
| 外貨積立コース | 年0.5% | 毎月3万円相当額以上の外貨積立サービスを申し込み |
| 外貨定期預金コース | 年2.5% | 円資金から外貨定期預金を同時預入 |
| 投資信託コース | 年7.0% | 投資信託500万円相当額以上を同時購入 |
外貨預金には為替変動による円ベースの元本割れリスクがあり、投資信託にも価格変動による元本割れリスクがある。外貨や投資信託に慣れていない人は、円定期部分の金利だけでなく、商品全体の仕組みを十分に理解してから検討しよう。
三井住友銀行|資産づくりセットは最大年4.7%
三井住友銀行の「資産づくりセット」は、退職金専用の定期預金単独プランではなく、対象運用商品と円定期預金を組み合わせるセット商品だ。公式情報では、2026年4月13日の商品改定後、新規資金・退職金・相続資金を原資とする円定期預金3カ月ものの初回特別金利は年3.5%、条件達成により最大年4.7%となる。
最大年4.7%は、運用商品を初めて購入する条件と、Oliveアカウント契約の条件を満たす場合に適用される。円定期預金は対象運用商品の申込金額の3倍まで預け入れできると案内されているため、セット型の中では定期預金に回せる割合が比較的大きい。
ただし、投資信託・ファンドラップ・債券・外貨預金などの対象運用商品を利用する前提であり、元本割れリスクや手数料がある。退職金を安全に一時保管したいだけなら、定期預金単独型のプランと比較してから判断したい。
みずほ銀行|退職金特別金利円定期預金は最大年2.2%
みずほ銀行の「退職金特別金利円定期預金」は、直近3年以内に退職金を受け取った方を対象にした円定期預金プランだ。直近3カ月以内にみずほ銀行に入金した退職金を原資として、円定期預金3カ月ものに年2.0%の金利が適用される。
さらに、みずほ銀行で毎月1万円以上の積立投資信託を契約している場合、年0.2%が上乗せされ、最大年2.2%となる。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 通常金利 | 年2.0% |
| 最大金利 | 年2.2%(積立投資信託契約で+0.2%) |
| 預入期間 | 3カ月 |
| 最低取扱金額 | 1,000万円 |
| 対象資金 | 直近3カ月以内にみずほ銀行に入金した退職金 |
みずほ銀行の場合、最大金利を受けるには積立投資信託の契約が必要だ。ただし、円定期預金そのものはシンプルで、投資信託の一括購入を求められるセット型とは性質が異なる。すでにみずほ銀行を利用している人にとっては検討しやすいだろう。
きらぼし銀行|セカンドライフ応援団は年1.3%・6カ月
きらぼし銀行の退職金特別金利定期預金「セカンドライフ応援団」は、退職金受取後3年以内の個人を対象にした定期預金単独型のプランだ。公式情報では、6カ月もの特別金利が年1.3%とされている。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 金利 | 年1.3%(税引後 年1.035%目安) |
| 預入期間 | 6カ月 |
| 預入金額 | 1口300万円以上1億円以内 |
| 対象者 | 退職金受取後3年以内、きらぼし銀行の普通預金口座保有、資産状況等のアンケート回答等 |
| 満期後 | 自動継続後は6カ月ものの店頭表示金利 |
金利は上位プランより低いが、預入期間が6カ月とやや長く、投資商品とのセット条件がない点はメリットだ。きらぼし銀行の営業エリアで利用しやすい人は候補に入る。
退職金を銀行で運用するメリット
預金保険制度の範囲で保護される
円定期預金は、預金保険制度の対象となる。金融庁の説明では、定期預金や利息の付く普通預金などの一般預金等は、預金者1人あたり1金融機関ごとに合算して、元本1,000万円までと破綻日までの利息等が保護される。
退職金が1,000万円を超える場合は、1つの金融機関にすべて預けるのではなく、預金保険の保護範囲を意識して複数の金融機関に分散することも検討したい。
なお、投資信託・ファンドラップ・外貨預金などは、預金保険制度の対象外である。セット型を利用する場合は、円定期預金部分とリスク商品部分を分けて考えよう。
短期間の資金置き場として使いやすい
退職金向け定期預金プランの多くは、3カ月〜6カ月程度の短期商品だ。退職直後にすぐ投資判断をするのではなく、まずは定期預金に置きながら、生活費・税金・住宅ローン・医療費・相続対策などを整理する時間を確保できる。
特に退職直後は、まとまった資金が普通預金に置かれたままになりやすい。短期間でも優遇金利の定期預金を活用すれば、資金を安全性の高い場所に置きながら利息を得やすい。
店舗や担当者に相談しやすい
銀行では、退職金の受取口座、定期預金、相続、保険、住宅ローン、NISAなどをまとめて相談しやすい。すでに利用している銀行であれば、口座開設や資金移動の手間も少なく済む。
ただし、銀行の担当者から投資信託や保険などを提案されることもある。提案を受ける際は、手数料・リスク・途中解約時の扱い・自分の目的に合っているかを確認し、納得できない商品は申し込まないようにしよう。
退職金を銀行で運用するデメリット
高金利は初回満期までが多い
退職金向け定期預金プランの特別金利は、多くの場合、当初3カ月または6カ月のみ適用される。満期後は同じ期間で自動継続されることが多いが、継続後は店頭表示金利に戻るのが一般的だ。
たとえば、年13%の円定期預金に1,000万円を90日預けた場合、税引前利息は約32万547円、税引後利息は約25万5,000円が目安となる。年13%という表示から「1年で130万円増える」と考えるのは誤りである。
高金利プランを利用する際は、年率だけでなく、預入期間、日割計算、税引後利息、満期後の金利を必ず確認しよう。
セット型は手数料や値下がりリスクがある
高金利の退職金プランほど、投資信託・ファンドラップ・外貨預金などとのセット条件が付く傾向がある。これらの商品は預金ではなく、元本保証ではない。
投資信託では、購入時手数料、信託報酬、信託財産留保額などがかかる場合がある。ファンドラップでは、投資一任報酬や投資対象ファンドの費用などが発生する。外貨預金では、為替変動リスクや為替手数料がある。
円定期預金の利息だけを見て申し込むと、投資商品側の損失や手数料でトータルの成果が悪化する可能性がある。セット型を選ぶ場合は、定期預金の利息よりも「セットで買う商品の中身」を重視したい。
中途解約すると優遇金利が適用されないことが多い
退職金向け定期預金では、中途解約時に特別金利が適用されず、所定の期限前解約利率や中途解約利率が適用されるケースが多い。
退職直後は、税金、社会保険料、住宅関連費、医療費、車の買い替え、家族への援助など、まとまった支出が発生することもある。定期預金に入れる前に、数カ月〜1年以内に使う予定の資金は普通預金など流動性の高い口座に分けておくと安心だ。
退職金運用で銀行プランを選ぶポイント
安全重視なら定期預金単独型を選ぶ
元本割れを避けたい人、投資信託やファンドラップを同時に申し込みたくない人は、定期預金単独型を優先して比較しよう。
2026年5月確認時点では、りそな銀行の定期預金コース年2.5%、三井住友信託銀行の定期預金コース年2.20%、三菱UFJ銀行の退職金円定期金利優遇プラン年2.2%、みずほ銀行の通常年2.0%・最大年2.2%などが候補になる。
運用も始めたいならセット型を慎重に検討する
退職金の一部で投資信託やファンドラップを始めたい人は、セット型も選択肢になる。ただし、セット型の目的は「定期預金利息をもらうこと」ではなく、「自分に合った運用商品を選ぶこと」である。
高金利に惹かれて、理解できない投資商品を購入するのは避けたい。商品のリスク、運用方針、手数料、解約条件、NISAで利用できるかどうかなどを確認し、複数の金融機関や相談先で比較することが大切だ。
退職金を一つの銀行に集中させない
預金保険制度では、一般預金等について、1金融機関ごとに預金者1人あたり元本1,000万円までと破綻日までの利息等が保護される。退職金が1,000万円を大きく超える場合は、預金先を複数に分けることも検討したい。
また、すぐ使う資金、数年以内に使う資金、長期運用に回せる資金を分けて管理すると、無理な投資や中途解約を避けやすくなる。
銀行以外の退職金運用の相談先
退職金の運用は、銀行だけで完結させる必要はない。銀行の定期預金は短期の資金置き場として使いやすいが、中長期の資産運用を考えるなら、複数の相談先を比較したい。
| 相談先 | 特徴 | 注意点 |
|---|---|---|
| 銀行 | 定期預金、投資信託、保険、相続などをまとめて相談しやすい | 取扱商品が限られる場合がある。営業提案を受けることもある |
| 証券会社 | 株式、債券、投資信託、NISAなど商品の選択肢が広い | 担当者や会社方針によって提案内容が変わることがある |
| FP | 家計、年金、保険、住宅、相続など幅広い相談に向く | 金融商品取引業などの登録がない場合、個別商品の売買助言や仲介はできない |
| IFA | 金融商品仲介業者として、証券会社等の委託を受けて金融商品の提案・仲介を行うケースがある | 提携先、報酬体系、取扱商品、担当者の経験を確認する必要がある |
相談先を選ぶ際は、「どの商品をすすめられたか」だけでなく、「なぜその商品が自分に合うのか」「手数料はいくらか」「値下がりした場合にどう対応するのか」まで説明してもらおう。
退職金は、老後生活を支える大切な資金だ。短期的な高金利だけでなく、生活費、年金、医療費、相続、資産承継まで含めた全体設計を考えることが重要である。
退職金運用で銀行を使うなら「高金利」より「条件とリスク」を確認しよう
退職金向けの銀行プランには、通常の定期預金より高い金利が適用されるものがある。2026年5月確認時点では、投資商品とのセット型なら横浜銀行や三菱UFJ銀行の最大年13.0%、三井住友信託銀行の年12.00%、りそな銀行の年8.0%などが目立つ。
一方、投資商品とセットにしたくない人は、りそな銀行の定期預金コース年2.5%、三井住友信託銀行の定期預金コース年2.20%、三菱UFJ銀行の退職金円定期金利優遇プラン年2.2%、みずほ銀行の最大年2.2%などを比較したい。
ただし、どのプランも高金利が適用されるのは初回満期までの短期間であることが多い。セット型では、投資信託・ファンドラップ・外貨預金などの元本割れリスクや手数料も発生する。
退職金運用で大切なのは、最も高い金利を探すことだけではない。使う予定のあるお金を守り、預金保険の範囲を意識し、長期運用に回せる資金だけを無理のない範囲で運用することが重要だ。
銀行での退職金運用に関するQ&A
出典
横浜銀行「退職金専用特別金利定期預金プラン」
三菱UFJ銀行「ウェルカム・セレクション 窓口限定」
三菱UFJ銀行「退職金円定期金利優遇プラン」
三井住友信託銀行「投資運用コース|退職金」
三井住友信託銀行「定期預金コース|退職金」
りそな銀行「退職金コース(りそなの資金運用プラン)」
りそな銀行「退職金・相続資金 定期預金コース」
SMBC信託銀行プレスティア「退職金運用プラン」
三井住友銀行「資産づくりセット」
みずほ銀行「退職金特別金利円定期預金」
きらぼし銀行「退職金特別金利定期預金 セカンドライフ応援団」
日本銀行「Average Interest Rates Posted at Financial Institutions by Type of Deposit (Monthly)」(更新日:2026年5月14日)
総務省統計局「消費者物価指数 全国 最新の月次結果」(公表日:2026年4月24日)
国税庁「No.2230 源泉分離課税制度」(令和7年4月1日現在法令等)
金融庁「預金保険制度」
日本証券業協会「金融商品仲介業者」

