- 退職金運用でよくある失敗例を知りたい
- 退職金を減らさないために何から考えるべきか知りたい
- 退職金運用の相談先や注意点を整理したい
退職金で資産運用を始めたいと考える人は少なくありません。まとまった資金をうまく活用できれば、老後資金や今後の生活設計を支える助けになります。
一方で、退職金は老後生活、再就職までの生活費、医療費、住宅費などに関わる大切なお金です。投資経験が浅いまま大きな金額を動かすと、資産を増やすどころか、生活設計に影響する損失につながることもあります。
退職給付制度に関する公的統計としては、厚生労働省「令和5年就労条件総合調査」が主要な根拠になります。同調査では、退職給付(一時金・年金)制度がある企業割合は74.9%でした。制度がある企業を100とした場合の形態別割合は、「退職一時金制度のみ」69.0%、「退職年金制度のみ」9.6%、「両制度併用」21.4%です。
なお、厚生労働省の令和7(2025)年就労条件総合調査は、労働時間制度や賃金制度などが主な調査事項です。退職給付制度の詳細は主要項目として扱われていないため、本記事では退職給付制度に関する全国統計として令和5年調査を参照しています。
また、令和5年調査では、勤続20年以上かつ45歳以上の定年退職者1人平均退職給付額は、大学・大学院卒(管理・事務・技術職)で1,896万円、高校卒(管理・事務・技術職)で1,682万円、高校卒(現業職)で1,183万円でした。
退職金は人によって金額に差がありますが、まとまった資金になりやすいお金です。だからこそ、運用判断は慎重に行う必要があります。
本記事では、実際に運用で後悔した人たちの体験談をもとに、退職金運用でよくある失敗例、失敗する人の共通点、失敗を避けるためのコツ、相談先を選ぶ際の注意点を解説します。
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退職金運用によくある失敗例
退職金運用で後悔した人の体験談を整理すると、失敗例は大きく以下の3つに分けられます。
- リスクを取りすぎて失敗
- 知識・経験不足のまま始めて失敗
- コストをよく考えず失敗
以下の体験談は、当サイトのアンケートで寄せられた個人の経験・感想であり、公的統計ではありません。投資経験や運用額、取引時期によって結果は変わるため、同じ商品や方法で同様の結果になるとは限りません。
それぞれの失敗には共通した原因があります。体験談を確認しながら、同じ失敗を避けるための視点を整理していきます。
リスクを取りすぎて失敗
50代女性退職金の3分の2を投資信託に投資しました。一時期は20%ほど含み益が出ていましたが、コロナ下の経済環境の変化で、現在は投資額の20%が含み損になっています。(50代女性)



株式投資にすべて注ぎ込んだ結果、大きな損失を出してしまいました。当時は市場が好調だったため、リスクを十分に考えずに投資しましたが、突然の株価急落で資産の大部分を失いました。(60代男性)



リスクを過小評価し、高リスク資産にすべて投資してしまい、市場変動で大きな損失を出しました。バランスの取れた資産配分が重要だと感じています。(60代男性)
退職金運用で特に避けたいのが、まとまった資金を一度に高リスク資産へ集中投資することです。
投資経験が浅い段階では、価格が下がったときにどの程度の含み損に耐えられるかを想像しにくいものです。市場が好調な時期ほど「もっと増やせるかもしれない」と感じやすくなりますが、相場は常に上下します。
若い時期の少額投資であれば、損失を経験として受け止められる場合もあります。しかし、退職金は取り崩しながら生活に使う可能性が高い資金です。大きな損失を出すと、老後の生活費や医療費、住み替え、介護費用などの計画に影響が出る可能性があります。
そのため、退職金を運用する際は「増やすこと」だけでなく、「大きく減らさないこと」を優先して考える必要があります。
知識・経験不足のまま始めて失敗



早期退職で退職金を受け取りましたが、運用先をしっかり決められませんでした。運用開始時期や、投資の分配(割合)があやふやなまま始めてしまいました。(40代男性)
退職金運用の失敗は、定年退職後だけに起こるものではありません。早期退職や転職に伴って30代・40代でまとまった退職金を受け取った場合も、知識不足のまま運用を始めて失敗するケースがあります。



資産を増やそうと思い、初めてFXをしました。あまりFXの勉強や分析をせずに始めたため、増える時と減る時の差が激しく、結局損をしました。(30代女性)



株式での投資経験を活かそうと思い、退職金の一部を使ってFX投資を始めました。経験がないのに大胆な勝負をして、1,200万円を失ってしまいました。(30代男性)



投資信託などの運用経験はありましたが、退職金でまとまった資金を得たことで、経験のないことに挑戦したくなり、FXで運用したところ損をしました。(30代男性)



経験がまだ浅いときに値動きの激しい仕手株を売買していたため、短期間のうちに大きな損失を出してしまいました。(40代男性)
退職金を受け取ると、これまで手を出してこなかった投資に挑戦したくなる人もいます。しかし、FX、レバレッジ商品、値動きの激しい個別株などは、投資経験が少ない人にとって難易度が高い商品です。
投資は実際に経験しないと分からない部分もあります。ただし、退職金を使って初めて経験するのは避けたいところです。まずは少額で仕組みを学び、損失が出ても生活に影響しない範囲で経験を積むことが大切です。
コストをよく考えず失敗



証券会社の口座に入れっぱなしにしており、年々手数料分だけ目減りしています。毎年通知が来るたびにがっかりしています。(50代女性)
投資信託や運用サービスなど、保有している商品によっては、購入時だけでなく保有中にもコストがかかります。商品を買った後に放置していると、手数料が運用成果を圧迫していることに気づきにくくなります。
また、アーリーリタイアや転職に伴う退職金運用でも、コスト管理の甘さがリターンを圧迫することがあります。



投資商品のスイッチングを何度も行った結果、手数料だけがかさんでしまい、利益はあまり生めませんでした。(20代男性)
投資では、利益だけでなくコストも確認する必要があります。特に投資信託では、購入時手数料、信託財産留保額、運用管理費用(信託報酬)、その他の費用・手数料などが発生する場合があります。
コストは一見小さく見えても、長く保有するほど運用成果に影響します。商品を選ぶ際は、利回りや過去の実績だけでなく、交付目論見書や金融機関の説明書面で「いつ・何に対して・いくらかかるのか」を確認しましょう。
- 年金や再就職収入が入るまでの生活費を、預貯金などで確保しているか
- 税金、住宅ローン、医療費、介護費、家族への支援など近い支出を分けているか
- 元本割れしても生活に支障が出ない金額だけを運用に回しているか
- 投資商品のリスク、手数料、換金しやすさを確認しているか
- 家族や専門家に相談し、運用方針を言語化できているか
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退職金運用で失敗する人の共通点
退職金運用で失敗した人の声を整理すると、失敗の背景には共通点があります。特に多いのは以下の3つです。
- リスク管理ができていなかった
- 事前調査と勉強が不足していた
- 退職金運用の計画を立てていなかった
どれも、投資商品を選ぶ前の準備不足が原因になりやすいものです。ひとつずつ確認していきます。
リスク管理ができていなかった



失敗の原因はリスク管理の不足です。投資先のリスクと自分のリスク許容度を理解し、バランスの取れたポートフォリオをつくる重要性を学びました。(60代男性)



失敗の原因は、自分のリスク許容度を超えた投資をしてしまったことだと思っています。また、市場の動向を十分に理解せずに投資判断をしたことも原因です。(50代男性)
リスク管理の甘さは、シニア層だけの問題ではありません。比較的リカバリーしやすい若年層・ミドル層でも、退職金のようなまとまったお金を失えば大きな痛手になります。



市場のリスクを考えずに投資してしまったことが原因だと思います。もう少し慎重に調べてから投資をすれば、このような失敗をしなくて済んだと思います。(30代男性)
金融商品には、さまざまなリスクがあります。代表的なリスクは以下の通りです。
| 代表的なリスク | 内容 |
|---|---|
| 価格変動リスク | 株式、債券、投資信託などの価格が上下するリスクです。 売却時に元本を下回る可能性があります。 |
| 信用リスク | 株式や債券の発行体が破綻したり、債務不履行になったりするリスクです。 |
| 流動性リスク | 売りたい時に売れない、または希望価格で換金できないリスクです。 |
| 為替リスク | 外貨建て資産が為替相場の変動により、円換算で上下するリスクです。 |
| カントリーリスク | 投資先の国・地域の政治、経済、社会情勢などにより価格が変動するリスクです。 |
退職金運用では、これらのリスクを完全になくすことはできません。大切なのは、どのリスクをどの程度取っているのかを把握し、損失が出た場合の対応を事前に決めておくことです。
事前調査と勉強不足



まずは専門家やネットでの情報収集を念入りにすることが大事だと思います。ただ、正解は一つではないので、最終的には自分が納得できるかが大切だと思います。(40代男性)



勉強や知識を得たうえで、余裕のある範囲内で行うように心がけています。資金に余裕がない時は、取引しないようにしています。(30代女性)



市場のリスクを考えずに投資してしまったことが原因だと思います。もう少し慎重に調べてから投資をすれば、このような失敗をしなくて済んだと思います。(30代男性)



退職金のようなまとまったお金が入ってきても急いで投資に使わず、よく調べて、リスクをしっかり考慮したうえで投資先を選ぶようにしています。(30代男性)
失敗した人の声では、事前調査や勉強不足を反省する意見も多く見られます。
投資を始める前には、少なくとも以下を確認しておきたいところです。
- その商品は何に投資しているのか
- 価格が下がる主な要因は何か
- 購入時・保有中・売却時にどのような費用がかかるのか
- 必要な時に換金できるのか
- 過去の実績だけでなく、将来の不確実性も理解しているか
投資信託なら交付目論見書、株式なら企業のIR資料や決算情報を確認します。理解できない商品に退職金を投じないことも、重要なリスク管理の一つです。
退職金運用の計画を立てていなかった



退職金をいくらもらえるかという概算金額をうまく出せず、運用開始時期が遅れてしまいました。資産運用には計画と準備が大事だと思いました。(30代男性)



必ずリサーチを十分に行い、概算を立ててから行動するようにしました。急にお金を使わず、必ずいくらかは貯金に回しました。(30代女性)
退職金運用では、投資商品を探す前に「資金の使い道」を分ける必要があります。
例えば、すぐ使うお金、数年以内に使うお金、長期で運用できるお金を分けずに投資を始めると、相場が下がったタイミングで生活費のために売却せざるを得ないことがあります。
退職金をいくら受け取れるのか、いつ使う予定があるのか、どの程度まで損失を許容できるのかを整理してから、運用方針を決めましょう。
| 資金の種類 | 考え方 | 置き場所の例 |
|---|---|---|
| すぐ使うお金 | 生活費、税金、医療費、引っ越し費用など | 普通預金・定期預金など |
| 数年以内に使うお金 | 住宅修繕、車の買い替え、家族支援など | 預貯金、個人向け国債など低リスク資産 |
| 長期で運用できるお金 | 10年以上使う予定がない資金 | 投資信託、株式、債券などを分散 |
退職金のすべてを運用対象と考える必要はありません。まずは「守るお金」と「増やすお金」を分けることが、失敗を避ける第一歩です。
退職金を受け取る際は、税金の扱いも確認しておきたいところです。退職所得は原則として「収入金額から退職所得控除額を差し引き、2分の1する」方法で計算されます。ただし、短期退職手当等や特定役員退職手当等では扱いが異なる場合があります。
また、「退職所得の受給に関する申告書」を提出している場合は原則として確定申告は不要です。一方で、提出していない場合は20.42%の所得税額および復興特別所得税額が源泉徴収され、確定申告で精算する扱いになります。
退職金、企業年金、iDeCoの老齢一時金などを複数受け取る場合は、退職所得控除額の計算が複雑になることがあります。受け取り時期を決める前に、税理士や税務署へ確認しておくと安心です。
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失敗談から学ぶ退職金運用のコツ
退職金運用の失敗談を読むと、不安になる人もいるかもしれません。しかし、失敗例を知ることで対策を立てやすくなります。
退職金運用で大きな失敗を避けるためのコツは、以下の4つです。
- リスク管理をする
- 下調べをしっかりする
- NISAなどの制度を正しく理解する
- 必要に応じて専門家に相談する
それぞれ具体的に見ていきます。
リスク管理をする
リスク管理は資産運用の基本です。投資ではリターンを期待できる一方で、元本割れの可能性もあります。
退職金運用でリスクを抑える考え方として、長期・積立・分散の3つがあります。
- 長期投資:短期の値動きに左右されすぎず、長い期間で運用する
- 積立投資:一度に投資せず、時間を分けて購入する
- 分散投資:資産、地域、通貨、銘柄を分ける
長期投資は、短期的な値動きの影響を和らげる考え方です。ただし、長く持てば必ず利益が出るわけではありません。将来の相場は予測できないため、生活資金まで投資に回さないことが重要です。
積立投資は、投資タイミングを分散する方法です。退職金のようなまとまった資金を一括投資すると、投資直後の下落を大きく受ける可能性があります。複数回に分けて投資すれば、高値づかみのリスクを抑えやすくなります。



香港株が伸びると言われていたため、退職金の一部をある企業に注ぎ込みましたが、いきなり暴落して損失が出てしまいました。(60代男性)



入社から10年勤めた会社の退職金百数十万円を、外国株式で運用しようとしました。ちょうどコロナ禍になり、株が下がって慌てて売却したところ、大きな損失になりました。(30代男性)
分散投資も重要です。特定の個別株、特定の国、特定の通貨に偏りすぎると、その対象が大きく下落したときに資産全体への影響が大きくなります。
退職金運用では、国内外の株式・債券・預貯金などを組み合わせ、自分のリスク許容度に合った配分を考えましょう。
下調べをしっかりする
退職金運用を始める前に、必ず下調べをしましょう。退職金が入ると、早く運用したい気持ちになるかもしれません。しかし、焦って投資先を決めると、リスクやコストを見落としやすくなります。
投資信託なら交付目論見書で、以下を確認しておきたいところです。
| 確認項目 | 見るべきポイント |
|---|---|
| 投資対象 | 株式、債券、不動産など、何に投資しているか |
| 投資地域 | 日本、先進国、新興国など、どの地域に投資しているか |
| 投資リスク | 価格変動、為替、信用、カントリーリスクなど |
| 運用実績 | 過去の実績は参考情報であり、将来を保証しない |
| 手数料 | 購入時、保有中、売却時、その他費用を確認する |
| 換金性 | いつ売却できるか、換金制限がないか |
株式なら、企業の決算情報、事業内容、財務状況、業績見通しなどを確認します。仕組みが理解できない商品や、説明を聞いても納得できない商品には、退職金を投じない方がよいでしょう。
NISAなどの制度を正しく理解する
退職金運用では、NISAの活用を検討する人もいるでしょう。2024年からのNISAでは、つみたて投資枠と成長投資枠の併用が可能です。年間投資枠は、つみたて投資枠120万円、成長投資枠240万円で、合計最大360万円です。非課税保有限度額は最大1,800万円で、そのうち成長投資枠は1,200万円が上限です。
NISAは運用益が非課税になる制度ですが、損失が出ない制度ではありません。NISA口座で購入した商品も、株式や投資信託であれば価格変動リスクがあります。
退職金をNISAで運用する場合も、いきなり上限いっぱいまで投資するのではなく、生活資金を確保したうえで、積立や分散を意識して活用したいところです。
また、退職金の受け取り時期、年金の受給開始時期、医療費や住宅費の予定によっては、NISAよりも預貯金などの安全性・流動性を優先すべき資金もあります。制度のメリットだけで判断せず、使う時期に合う資産の置き場所を選びましょう。
専門家に相談する
リスク管理や下調べを自分だけで行うのが難しい場合は、専門家に相談するのも選択肢です。
特に退職金は、老後資金や生活費に関わる重要な資金です。年金、退職後の収入、支出、税金、相続、保険、住宅ローンなども含めて考える必要があるため、資産運用だけを切り離して判断しない方がよいでしょう。
ただし、専門家に相談する場合も、提案をそのまま受け入れるのではなく、手数料、登録状況、利益相反、提案理由を確認することが大切です。
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退職金運用で失敗を避けたいなら誰に相談するべき?
退職金運用で失敗を避けたいなら、相談先選びも重要です。相談先には、銀行、証券会社、FP、IFA、J-FLEC認定アドバイザーなど複数の選択肢があります。
それぞれ特徴が異なるため、「誰に相談するか」だけでなく、「どのような立場で、どのような報酬体系で、どの範囲まで相談できるのか」を確認したいところです。
| 相談先 | 主な特徴 | 確認したい点 |
|---|---|---|
| 銀行 | 預金や保険、投資信託などを相談しやすい | 取扱商品が限られないか、手数料は妥当か |
| 証券会社 | 株式、債券、投資信託など投資商品に強い | 売買回数や商品のリスク、担当者の説明 |
| FP | 家計、保険、年金、相続など幅広く相談できる | 投資商品の仲介可否、報酬体系、資格・経験 |
| IFA | 金融商品仲介業者として活動する形態がある | 登録番号、所属金融商品取引業者、手数料、利益相反 |
| J-FLEC認定アドバイザー | 特定の金融機関や金融商品に偏らない立場で相談しやすい | 相談内容、相談料、個別商品の提案可否 |
専門家に相談するメリット
専門家に相談するメリットは、自分の家計や目的に合わせた退職金運用プランを考えやすくなることです。
退職金を受け取る時期には、保有資産、年金額、退職後の収入、住宅ローン、家族構成、健康状態などが人によって大きく異なります。
そのため、一般論だけで「この商品が正解」と決めるのは難しいものです。専門家に相談すれば、資産全体の状況や将来の支出を踏まえて、運用額やリスク許容度を整理しやすくなります。
ただし、専門家の提案であっても、元本保証ではありません。最終的には自分で理解し、納得したうえで判断することが大切です。
中立的な相談先を探したい場合は、J-FLEC認定アドバイザーも選択肢になります。J-FLECでは、特定の金融機関や金融商品に偏らない立場で金融経済に関するアドバイスを提供する人材を認定・公表しています。
なお、J-FLECの無料体験相談では、個別の金融商品・サービスの提案や推奨はできません。商品購入まで相談したいのか、家計や資産配分を整理したいのかによって、相談先を使い分けましょう。
IFAに相談するのも選択肢
退職金運用の相談先として、IFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)も選択肢の一つです。
IFAは、特定の金融機関に雇用されずに活動するアドバイザーを指すことが多い言葉です。ただし、「IFA」という名称そのものが公的資格や登録区分を意味するわけではありません。金融商品の仲介を受ける場合は、金融商品仲介業者としての登録状況を確認する必要があります。
金融庁「金融商品取引業者等向けの総合的な監督指針」では、金融商品仲介業者登録簿に記載する登録番号の形式として「○○財務局長(金仲)第○○号」が示されています。
また、金融庁の「免許・許可・登録等を受けている事業者一覧」では、金融商品仲介業者の登録一覧も公表されています。相談前には、会社名や登録番号を確認し、所属金融商品取引業者等もチェックしておきましょう。
IFAの中には、金融機関から独立した立場で相談に対応するアドバイザーもいます。一方で、報酬体系や提携先によっては利益相反が生じる可能性もあります。相談先を選ぶ際は、以下を確認しましょう。
- 金融商品仲介業者として登録されているか
- 所属金融商品取引業者等はどこか
- 相談料、販売手数料、信託報酬などの説明があるか
- 提案商品のメリットだけでなくデメリットも説明されるか
- 家計全体や将来支出を踏まえた提案になっているか
近年は、詐欺的な投資勧誘を行う無登録業者も問題になっています。金融商品の取引や勧誘を受ける場合は、金融庁や財務局の情報で登録の有無を確認し、冷静に判断しましょう。
なお、金融庁は「顧客本位の業務運営に関する原則」に基づく取組方針等を公表した金融事業者リストを定期的に公表しています。2026年3月17日公表の資料では、掲載を希望する金融事業者の報告内容が取りまとめられています。
ただし、同リストは金融庁が各社の取組内容を具体的に保証・評価したものではありません。相談先を比較するための材料の一つとして活用しましょう。
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退職金運用で失敗を避けるために相談先を慎重に選ぼう
退職金運用でよくある失敗は、リスクを取りすぎること、知識・経験不足のまま始めること、コストをよく確認しないことです。
これらの失敗を避けるには、まず生活資金を確保し、退職金を「守るお金」と「運用するお金」に分ける必要があります。そのうえで、長期・積立・分散を意識し、商品ごとのリスクや手数料を確認しましょう。
自分だけで判断するのが難しい場合は、専門家に相談するのも選択肢です。IFAに相談する場合は、登録の有無、所属先、手数料体系、利益相反に関する説明を確認したうえで比較検討しましょう。
退職金運用は、人生を豊かにするための手段であり、目的ではありません。大切なお金を守りながら、自分に合った運用方針を見つけていきましょう。
以下より、あなたに合ったアドバイザーを探してみてください。
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退職金運用の失敗に関するQ&A
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出典
厚生労働省「令和7(2025)年就労条件総合調査の概況」(公開日:2025年12月19日)
厚生労働省「令和5年就労条件総合調査の概況 3 退職給付(一時金・年金)制度」(公開日:2023年10月31日)
厚生労働省「令和5年就労条件総合調査の概況 4 退職給付(一時金・年金)の支給実態」(公開日:2023年10月31日)
金融庁「NISAを知る:NISA特設ウェブサイト」
J-FLEC「リスクを抑えて賢くふやす!3つのポイント『長期・積立・分散』」(公開日:2025年7月9日)
J-FLEC「投資信託購入に係る手数料などの費用は?」
J-FLEC「投資信託の目論見書を見るポイントは?」
J-FLEC「J-FLEC認定アドバイザー」
J-FLEC「専門家に相談したい」
国税庁「No.1420 退職金を受け取ったとき(退職所得)」
国税庁「No.2732 退職手当等に対する源泉徴収」
金融庁「金融商品取引業者等向けの総合的な監督指針(XI.監督上の評価項目と諸手続(金融商品仲介業者))」
金融庁「免許・許可・登録等を受けている事業者一覧」
金融庁「金融商品仲介業者登録一覧」
金融庁「顧客本位の業務運営について」
金融庁「金融事業者リスト(令和8年1月9日締切)、投資信託・外貨建保険の共通KPIに関する分析結果(令和7年3月末基準)の掲載及び次回の報告受付について」(公開日:2026年3月17日)
財務省中国財務局「金融商品を取引する前に業者の登録有無を確認!」(更新日:2024年11月14日)





