長く勤めた企業を退職し、老後の人生を送っている人のなかには「お金のことで不安を抱えている」という方も少なくないだろう。
老後のお金の悩みを解消するためには、効果的な資産運用の実践が必要不可欠である。
本記事では、老後に資産運用をすべき理由やおすすめの投資先・運用ポートフォリオを紹介する。
老後の資産運用の注意点やおすすめの相談先も紹介するので、ぜひ本記事を参考におすすめの資産運用方法を検討しよう。
なぜ老後に資産運用をするべきなのか

老後に資産運用を行うべき理由として「資産寿命を延ばすため」という点が挙げられる。
生きている間に資産が底を突くことがないように、資産の寿命を延ばす取り組みを行う必要があるのだ。
最近の日本では「人生100年時代」と言われており、長生きする高齢者が増えている。厚生労働省の「令和6(2024)年簡易生命表」では、0歳の平均寿命は男性81.09年、女性87.13年である。
元気に長生きできることは喜ばしいことである一方、その分だけ必要となる老後資金も増加する。
また、物価の上昇局面では生活費の負担が増えやすい。総務省統計局の消費者物価指数(2020年=100、全国)では、2026年1月の総合指数は112.9(前年同月比1.5%)である。
預貯金は元本を確保しやすい一方、金利水準によっては資産が増えにくい場合があるため、目的やリスク許容度に応じて資産運用を検討し、資産寿命を延ばしていくことが大切だ。
本記事で紹介するおすすめの投資先や運用ポートフォリオを参考に、自分に合った資産運用の方法を見つけ出そう。
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老後におすすめの投資先

老後におすすめの投資先として以下の3種類が挙げられる。
- 投資信託
- 個人向け国債
- 不動産
それぞれの投資先について特徴を紹介していく。
投資信託
投資信託とは、投資家から集めた資金をもとに投資のプロが運用を行い、その投資成果を投資家に分配する仕組みの金融商品だ。
資金を預けておくだけで投資成果を享受できるため、手間や時間をかけずに資産運用を行える点が特徴として挙げられる。
投資信託は、株式・債券など投資対象や運用方針が商品ごとに異なり、複数の投資先に分散して投資が行われる商品もある。
分散投資型の商品を選べば、1つの商品を購入するだけで間接的に投資先を分散できるため、リスクを抑えて運用を行いやすい点が魅力の商品だ。
「投資の手間をかけたくない」「リスクが分散された投資先を探したい」という方は、投資信託による運用をおすすめする。
なお、投資信託は商品ごとに期待できるリターンやリスク、コストが異なるため、購入前に商品内容を確認しておきたい。
どの商品を選ぶべきか、迷った際は参考にしてみると良いだろう。
個人向け国債
個人向け国債とは、日本政府が発行する日本国債のうち、個人でも購入できるように発行した国債のことだ。
証券会社や銀行、郵便局などで購入でき、1万円から1万円単位で投資を行えることが特徴として挙げられる。
個人向け国債は、保有期間中は半年ごとに利子が支払われ、満期まで保有すると元本が返ってくる仕組みとなっている。発行から1年経過後は中途換金も可能で、その際は中途換金調整額が差し引かれる。
元本と利息の支払いは国が責任を持って行うため、極めて安全性が高いことが魅力の商品だ。
大きなリターンを狙える商品ではないが、堅実かつ安全に運用したい方には非常に魅力的な商品である。
「リスクを抑えて運用したい」「安全性の高い投資先を探している」という方は、個人向け国債による運用がおすすめだ。
不動産
老後の投資先として、不動産物件を購入するというのもひとつの手だ。土地や建物などの不動産を購入し、第三者に貸し出すことで賃料収入を得るという投資手法である。
一般的に不動産への投資はまとまった資金が必要となる場合が多く、銀行から融資を受けるというケースも少なくない。
しかし、老後までにある程度の貯蓄を準備していたり、まとまった退職金を受け取ったりしている場合、融資を受けずとも物件を購入できる場合があるだろう。
入居者がいる期間は賃料収入を得られる点が不動産投資の魅力だ。ただし、空室や修繕費などの負担が生じることもあるため、老後生活の収入源として検討する際は慎重に判断したい。
「まとまった資金がある」「定期的な収入源を確保したい」という方は、不動産への投資も検討してみよう。
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老後におすすめの運用ポートフォリオ

ポートフォリオとは、どの資産・金融商品にどういった比率で投資を行うかという資産配分のことを指す。
資産の配分比率を調整することで目的に合った資産運用を実践できるため、事前にポートフォリオを決めておくことが大切だ。
ここでは、老後におすすめの運用ポートフォリオを3種類紹介していく。
おすすめの運用ポートフォリオ①
おすすめの運用ポートフォリオの1つ目は以下のような資産配分だ。
- 債券型投資信託
- 70%
- 株式型投資信託
- 30%
1つ目は、すべて投資信託で運用を行うというポートフォリオである。資産の大半を債券型の投資信託で構成しつつ、残りを株式型投資信託で運用するという資産配分だ。
一般的に債券は値動きが小さく、相対的にリスクが低い投資先と言われている。
老後の資産運用においては値動きが小さい投資先の方が望ましいため、債券型投資信託を中心としたポートフォリオがおすすめだ。
また、債券と株式は値動きが異なることがあり、組み合わせ方によっては資産全体の価格変動を抑えやすくなる場合がある。
債券型と株式型の投資信託を組み合わせておくことで、資産の値動きが一方に偏りにくい資産配分を目指せる。
老後を迎えた方のなかには、現役世代のときにできなかった趣味などに時間を費やしたいという方も多いだろう。
そんな方には、運用の手間がかからない投資信託のみで構成されたポートフォリオで安定的なリターンを狙いに行くことをおすすめする。
おすすめの運用ポートフォリオ②
おすすめの運用ポートフォリオの2つ目は以下のような資産配分だ。
- 債券型投資信託
- 50%
- 個人向け国債
- 50%
2つ目は、債券型投資信託と個人向け国債のみで構成するポートフォリオである。安全性の高い商品を組み合わせ、とにかく低リスクで運用するという資産配分だ。
大きく資産を増やせるというポートフォリオではないものの、資産を大きく減らすことなく運用するという意味では非常に効果的な資産配分である。
定期的に個人向け国債から利子を受け取りつつ、債券型投資信託がじっくりと値上がりしていくのを待つという戦略を取れる。
「とにかく低リスクで運用したい」「安全性を重視したい」という方は、上記の運用ポートフォリオを参考にしよう。
おすすめの運用ポートフォリオ③
おすすめの運用ポートフォリオの3つ目は以下のような資産配分だ。
- 債券型投資信託
- 30%
- 株式型投資信託
- 20%
- 不動産
- 50%
3つ目は、投資信託と不動産を組み合わせて運用するポートフォリオである。
債券型・株式型の投資信託で資産のおよそ半分を構成しつつ、残りの半分を不動産で運用するというポートフォリオだ。
前述の通り、不動産は賃料収入を得られる場合があるため、老後の収入源として検討されることがある投資先である。
公的年金に加えた収入源として役立つ場合があるだろう。
「退職金や貯蓄でまとまった資金がある」「安定した収入源がほしい」という方は、上記の運用ポートフォリオを参考にしよう。
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老後に始める資産運用の注意点

老後に資産運用を行う場合、以下の3点に注意が必要だ。
- 資産を守る戦略を固める
- 生活防衛資金を確保する
- 出口戦略を立てておく
それぞれの注意点について解説していく。
資産を守る戦略を固める
老後を迎えた方が資産運用を行う場合、資産を増やすことを目指した「攻めの戦略」よりも、資産を減らさないことを重視した「守りの戦略」を心掛けよう。
リスクを取って積極的にリターンを狙うのではなく、低リスクな手法で堅実な運用を行うことが重要だ。
リスクを取った運用を行う場合、投資先の価格が暴落して資産が大幅に減少する可能性がある。
老後は資産を取り崩しながら生活をする方が多いため、その資産が減ってしまうと生活に影響が生じてしまう。
先ほど紹介した運用ポートフォリオのように、投資先を分散させたり、比較的値動きが小さい債券を中心に投資をしたりなど、守りの戦略を重視することが大切だ。
生活防衛資金を確保する
低リスクな投資先を選んでいても投資にはリスクがつきものであるため、全額投資に回すことは推奨できない。
生活防衛資金を預貯金等で確保し、残りの資産を投資に回すことをおすすめする。
生活防衛資金とは、万が一のことがあったときに備えて貯めておく資金のことだ。
老後を迎えている方の場合も、毎月の生活費を踏まえて、急な支出に備える資金を預貯金で確保した上で、投資に回す金額を検討すると良い。
毎月の生活費をもとに生活防衛資金を計算し、預貯金等で安全に管理した上で資産運用を始めよう。
出口戦略を立てておく
運用している資産をどのように使っていくべきかを考えることも大切だ。
ただひたすらに運用を行うのではなく、運用している資産の取り崩しや使い道、相続・贈与などの出口戦略を立てておこう。
出口戦略が不明瞭なまま運用をしてしまうと、資産が不足してしまったり、反対に資産を使うのを我慢して余らせてしまったりといった事態になりかねない。
ゴールを明確に定めておくことで、使うべきタイミングや金額なども明確になって過不足なく運用できる。
例えば、投資信託で運用している資金については「生活費の足しにするため毎年一定額を取り崩す」「孫の結婚式の費用を支払うために使う」などと決めておくと良い。
また、不動産や投資信託などのまとまった資産がある場合、相続・贈与をどうしていくかという点を早めに話し合っておくことが大切だ。
老後の資産運用について考える際には、出口戦略まで道筋を立てておこう。
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老後に資産運用を始めるなら誰に相談するべき?

老後の資産運用で悩んでいる方は、投資助言を行う専門家に相談すると良い。特に、IFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)への相談がおすすめだ。
ここでは、老後の資産運用における専門家相談の重要性やIFAがおすすめな理由について解説していく。
老後の資産運用における専門家相談の重要性
老後の資産運用において専門家に相談すべき理由は以下の2点だ。
- 安全性の高い運用プランを提案してもらえる
- 個別の状況に合った投資戦略を助言してくれる
繰り返しとなるが、老後の資産運用は安全性を重視し、資産を減らさないような運用が重要となる。
しかし投資経験が少ない初心者の方の場合、どういった運用が安全なのかが分からずに失敗してしまうケースがある。
また、資産運用の戦略は個別の資産状況や運用目的、リスク許容度によって変わってくる。
自分にとって最適な投資戦略を立てなければならないが、自力でベストなプランを立てることは容易ではない。
資産運用の専門家に相談することで、安全性が高い運用プランを提案してもらえる。
もちろんあなたの資産状況や運用目的などを考慮したプランとなっているため、自分に合った投資先で資産運用を行うことが可能だ。
老後の資産運用を成功させるためにも、投資助言を行う専門家に相談してみよう。
相談先にIFAがおすすめな理由
IFAとは、独立系ファイナンシャルアドバイザーの呼称で、顧客の資産運用に関する相談や金融商品の提案・仲介などを担うことがある。
顧客の希望に沿った投資戦略を提案したり、業務提携先の金融機関の商品を顧客に提案・仲介したりすることが主な役割となっている。
IFAが相談先としておすすめである理由として以下の2点が挙げられる。
- 相談者の立場に立った提案を受けられる場合がある
- 継続的に相談できる体制の事業者もある
IFAは、金融機関の外部の立場から顧客に対して商品の提案や仲介を行うことがある。顧客の状況に応じた提案を受けられる場合があるため、運用相談の選択肢となる。
また、担当者やサポート体制は事業者によって異なるため、継続的な相談体制があるかを確認しておきたい。
継続して相談できる体制があれば、信頼関係を構築しつつ、運用方針について相談を続けられる点はメリットとなる。
「老後の資産運用を相談したい」「信頼できる相談先を探している」という方は、IFAへの相談を検討してみてはいかがだろうか。
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老後の資産運用を効果的に実践しよう

老後の資産運用は、資産寿命を延ばすという観点から重要である。
投資信託や個人向け国債、不動産といった投資先を中心に自分に合ったポートフォリオを構築し、効果的な資産運用を実践しよう。
老後の資産運用を行う際には、資産を守る戦略を固めつつ、出口戦略まで道筋を立てておくことが大切だ。
自分に合った投資戦略を知りたい方は、投資助言を行う専門家に相談してみよう。
特に、IFAは継続的に運用相談を行える場合もあるため、老後の資産運用の相談先として検討してみよう。
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老後の資産運用に関するQ&A

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参考・出典
- 厚生労働省『令和6(2024)年簡易生命表を公表します』(公表日/更新日:2025-07-25)
- 総務省統計局『2020年基準 消費者物価指数 全国 2026年(令和8年)1月分』(公表日/更新日:2026-02-20)
- 財務省『個人向け国債の発行条件等』(公表日/更新日:2026-02-04)
- 財務省『広報誌「ファイナンス」個人向け国債の特長と購入方法』(公表日/更新日:2024-01-06)
- 金融庁『金融審議会 市場ワーキング・グループ報告書「高齢社会における資産形成・管理」』(公表日/更新日:2019-06-03)

